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241107-5

モンシロ誕生までのお話を何回かに分けて少しずつ記していくつもりです。
お時間のゆるす方はどうぞお付き合い下さいまし。

  1話 史上最強のクリスマスプレゼント
  2話 「自称」ニンプ誕生
  3話 ひたすら眠い日々
  4話 こんにちは赤ちゃん


大阪時代からの友人で同じくロンドンに住んでいるKが
偶然にも同じ時期に妊娠していた。
Kとは毎年のように一緒に旅行に行っていたのだけれども、
それも子供が生まれたら今までのように簡単にできなくなるだろう
ということで、安定期に入ったらぜひどこかに行こうということになっていた。

この街にもラーメンをメニューに載せている店が何軒もあるけれど
なぜか納得いく味のところに出会ったことがなかった私達、
どうやら評判のおいしいラーメン屋さんがあるらしいということで、
即決で行き先はパリに決まったのだった。

ユーロスターに乗ってびゅーんと2時間半、
朝食のサンドウィッチをほお張っている間にパリ北駅に到着。
本当に近くてびっくり。



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221107

モンシロ誕生までのお話を何回かに分けて少しずつ記していくつもりです。
お時間のゆるす方はどうぞお付き合い下さいまし。

  1話 史上最強のクリスマスプレゼント
  2話 「自称」ニンプ誕生
  3話 ひたすら眠い日々


自称妊婦の日々を過ごして2ヶ月半あまり、
やっとのことで初めての産婦人科病院での予約の日となった。
若草色を基調にしたなかなか小奇麗な待合室には
大きなおなかを抱えた妊婦さん達が順番を待っていた。
何ヶ月か後にはわたしもこんなふうになるのかと想像すると、
なんだか嬉しいような怖いような、よく分からない気持ちになる。
ま、その前にちゃんと妊娠しているかも怪しいんだけれども・・・

名前を呼ばれて入った診察室には元気そうな女の人が座っていて、
自分のことを助産婦だと紹介してくれた。
さっそく問診表をもとに何ページにも渡るたくさんの質問をされて、
それに続いて体重測定、血圧測定、血液検査、尿検査を受けた。
ついでに政府医療機関が発行している妊娠から出産までについて
書かれてあるガイドブックもこのとき手渡された。

そしてようやく待ちに待ったウルトラサウンド(エコー)。
検査技師さんに案内された部屋に備え付けられたベッドに横になる。
暖かい半透明のジェルを塗られたおなかに器具を当てると、
おお〜〜〜、いるいる!!
妊娠本に載っていたのと同じものが、
クルクル回転したりピコピコとしきりに動いてる。

これが赤ちゃんなんだぁ・・・
ずっと見ているとなんともいえない感動がこみ上げて、涙が出てきた。
ふと横を見ると、仕事が休みで一緒について来た相方の目にも
うっすらと涙が浮かんでいた。




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191107

モンシロ誕生までのお話を何回かに分けて少しずつ記していくつもりです。
お時間のゆるす方はどうぞお付き合い下さいまし。

  1話 史上最強のクリスマスプレゼント
  2話 「自称」ニンプ誕生


そんなわけで、12週間目までは何も検査がないと知らされた今、
果たして本当に妊娠しているのか半信半疑になりながらも
とりあえず自力で情報を集めることにする。
便利なもので今はインターネットでたいていのことは調べられるし、
妊娠したみたいという一言で母親から即3冊も妊娠本が送られてきた。
自分の中に別の生命が生きていると想像するだけで
とてつもなく興味深くて、何でも知りたくなってしまうのは性のようで、
送られてきた本を隅々まで何度も何度も読み返し、
毎晩のように夜更けまでネットを彷徨ったりしたのだった。
そうして実感はないくせに知識だけは蓄えられていった。

そういえば、よく古い映画やドラマなんかでいきなり気分が悪くなって、
トイレに駆け込んで戻した後に目の前にある鏡を見ながら
「私、もしかして・・・」なんていう、そういう種類のつわりは全くなかった。
揚げ物やご飯の炊けるにおいは大丈夫かと
母親や出産経験者の友達から聞かれたけれど、それも大丈夫だった。
レモン等のすっぱいものが無性に欲しくなることもある、
なんて本に書いてあったけれど、それも皆無だった。
ただ、何をしていてもしていなくても、とてつもなく眠かった。
極端なはなし、朝起きた瞬間からもう眠い、そんな感じだった。
起きているときは体全体が妙にふわふわしていて、
なんだか軽く空中に浮いているようだった。



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171107

モンシロ誕生までのお話を何回かに分けて少しずつ記していくつもりです。
お時間のゆるす方はどうぞお付き合い下さいまし。

  1話 史上最強のクリスマスプレゼント


念のためにその後もう一度2コ目の検査薬を使ってみたけれども
結果は同じで「○」がくっきりと浮かび上がった。
やっぱりどうやら妊娠しているらしいということになって、
次の日正式な検査をしてもらうために病院に行くことにした。
イギリスはファミリードクター制の医療システムをとっていて、
緊急と歯科治療以外は全て登録している診療所を通すことになっているのだった。

予約の時間に診療所に行くと、いつものおじいちゃん医師とは別の
年の頃なら40台半ばの白衣を着たおばさん医師の部屋に通されて、
今日は何のために来たのかを聞かれる。
どうやら妊娠したみたいなんだけれども・・・と伝えると、
返って来た答えがスゴカッタ。
「そう。で、産むの?」

慌てて「100%そのつもりです」と答えたものの、
全く予想外の言葉に胸のドキドキが止まらなかった。
問診表を作成するためにいくつかの質問を受けた後、
「ということで予定日は8月28日ね。妊娠12週目に産婦人科のある病院で
検診を受けることになるから、予約が取れたらその旨を手紙で知らせるわ」
との言葉とともにお終いというような顔でニッコリ微笑むおばさん医師。
え、いや、あの、わたしは問診に答えただけで、
例えば血液検査とか、尿検査とか、触診とか、エコーとか、そんな
いわゆる一般の検査を全く受けていなくて、
今のままじゃただの自己申告で終わってしまうじゃないですかい。
冗談じゃなく本当にそのまま帰されそうだったので、
またまた慌ててわたしがした質問は後になって振り返ればバカ丸出し。
「あの、わたし本当に妊娠しているんですか?」

「妊娠検査薬で検査したんでしょ?」
と聞かれてそうだと答えると、
「それだったら間違いなく妊娠しているわ」
結局その言葉で本当に帰されてしまったのだった。
何の検査もなしに。
そ、そ、そんなぁ・・・

診療所を後にして呆然としながら家にたどり着いた後、
言うまでもなく3コ目の検査薬を取り出して
半ばヤケになりながらもう一度試してみた。
同じ検査薬とはいえ3回試して全部の結果が「○」の今、
きっとわたしは妊娠しているのだろうと思う。
おばさん医師が言っていた最初の検診に当たる12週間目を
カレンダーで確認してみたら、2月の半ばになっていた。
ちなみに診療所に行ったその日は12月末。
これから2ヵ月半の間「自称」ニンプとして過ごすことになるのかぁ
なんて不安になりながら、でも自己申告制っていうのも
ある意味いい加減過ぎてそれもまたおもしろいかもしれないと
含み笑いをしてしまうわたしはやっぱり大阪人なのかもしれない。



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141107

モンシロ誕生までのお話を何回かに分けて少しずつ記していくつもりです。
お時間のゆるす方はどうぞお付き合い下さいまし。



それは遡ること去年のクリスマスの頃、
普段からみんな驚くほどにたくさん眠るほうだったのだけれども、
それを差し引いてもやたらめったら眠くて
ついでに一日中体もだるだるにだるいので、
これはもしかしてもしかするとアレなのではないのかい?と直感が働く。
初めての経験で本当かどうか自信がなかったので相方には告げず、
薬局に行って妊娠検査薬なんてものを購入してみた。
しかもいつもの癖でついついお得なセールになっていた
3つ入りを手に取るわたし。
後になってこの決断が大正解だったことに気づくのだった。

家に帰って箱を開ける自分の姿にドキドキしてみたりなんかして。
スティック状になった検査薬の先に尿をかけて一分間待ってみて
「○」が浮かび上がるといわゆるオメデタなのだそうな。
ほうほう、いたってシンプルなのね。
早速!・・・と意気込んではみるも、検査薬を片手に立ち上がれないでいた。
この頃のわたしは妊娠を望んでいたものの、その実それが現実になったときの
心構えっていうのが全くできていなかったのだと思う。
どこかまだ他人事だったというか、現実味をおびていなかったのだった。
そんなこんなで、その日は結局検査薬を箱に閉まい直して、
その翌々日になってようやく決心がついたというわけで。

検査薬にくっきりと浮かび上がった「○」を見た瞬間は
やっぱりそうなんだぁ…とトイレで一人で呟いて、
それから喜びがじんわりと沸いてきたのだった。
仕事から帰ってきた相方にどうやら妊娠したみたいと伝えると、
最初は何を言っているのか分からないという風な顔で瞬きを二回して、
それからやっと話の意味が分かったのか
嬉しそうにニッコリ微笑んだのでしたとさ。
それは決して忘れないでおこうと思わせるほど心に残る笑顔で、
思わず泣きそうになったのを覚えている。

こうして、2006年のクリスマスに史上最大のプレゼントをもらった私達。




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