
モンシロ誕生までのお話を何回かに分けて少しずつ記していくつもりです。
お時間のゆるす方はどうぞお付き合い下さいまし。
1話 史上最強のクリスマスプレゼント
念のためにその後もう一度2コ目の検査薬を使ってみたけれども
結果は同じで「○」がくっきりと浮かび上がった。
やっぱりどうやら妊娠しているらしいということになって、
次の日正式な検査をしてもらうために病院に行くことにした。
イギリスはファミリードクター制の医療システムをとっていて、
緊急と歯科治療以外は全て登録している診療所を通すことになっているのだった。
予約の時間に診療所に行くと、いつものおじいちゃん医師とは別の
年の頃なら40台半ばの白衣を着たおばさん医師の部屋に通されて、
今日は何のために来たのかを聞かれる。
どうやら妊娠したみたいなんだけれども・・・と伝えると、
返って来た答えがスゴカッタ。
「そう。で、産むの?」
慌てて「100%そのつもりです」と答えたものの、
全く予想外の言葉に胸のドキドキが止まらなかった。
問診表を作成するためにいくつかの質問を受けた後、
「ということで予定日は8月28日ね。妊娠12週目に産婦人科のある病院で
検診を受けることになるから、予約が取れたらその旨を手紙で知らせるわ」
との言葉とともにお終いというような顔でニッコリ微笑むおばさん医師。
え、いや、あの、わたしは問診に答えただけで、
例えば血液検査とか、尿検査とか、触診とか、エコーとか、そんな
いわゆる一般の検査を全く受けていなくて、
今のままじゃただの自己申告で終わってしまうじゃないですかい。
冗談じゃなく本当にそのまま帰されそうだったので、
またまた慌ててわたしがした質問は後になって振り返ればバカ丸出し。
「あの、わたし本当に妊娠しているんですか?」
「妊娠検査薬で検査したんでしょ?」
と聞かれてそうだと答えると、
「それだったら間違いなく妊娠しているわ」
結局その言葉で本当に帰されてしまったのだった。
何の検査もなしに。
そ、そ、そんなぁ・・・
診療所を後にして呆然としながら家にたどり着いた後、
言うまでもなく3コ目の検査薬を取り出して
半ばヤケになりながらもう一度試してみた。
同じ検査薬とはいえ3回試して全部の結果が「○」の今、
きっとわたしは妊娠しているのだろうと思う。
おばさん医師が言っていた最初の検診に当たる12週間目を
カレンダーで確認してみたら、2月の半ばになっていた。
ちなみに診療所に行ったその日は12月末。
これから2ヵ月半の間「自称」ニンプとして過ごすことになるのかぁ
なんて不安になりながら、でも自己申告制っていうのも
ある意味いい加減過ぎてそれもまたおもしろいかもしれないと
含み笑いをしてしまうわたしはやっぱり大阪人なのかもしれない。










